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PDC JAPAN DARTS MASTERSで来日した8人のダーツトッププレイヤー。
その中のユニコーン社契約プレイヤー3名によるダーツイベントが6月25日にTiTO秋葉原で行われました。
光栄なことにコーラーという役割を仰せつかりました。
ダーツボードの脇に立ってプレイヤーが投げたダーツの点数を計算してコールする人がコーラーです。
おかげで誰よりも彼らのダーツを近くで見ることができました。

前回は彼らのプロフェッショナルとしての意識をご紹介しました。
今回は彼らのダーツを間近でみた感想というか自分なりの分析を書いてみようと思います。
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まず彼らのダーツを最初に見た瞬間、自然と鳥肌が立ちました。
なんでしょう、彼らの凄さ(ダーツとかでなく世界のトップで戦っている人が出すオーラですかね)を目で見て脳で感じたのではなく、肌で感じて本能が震えたという表現があっていると思います。

そして技術的なファーストインプレッション。
・スローが柔らかい
・矢速が意外と遅い
・矢の飛びが結構やまなり
・自然体で立ってる
・矢速が遅いのに矢に力が乗ってる

まぁ、いろいろ考えてみたり、映像を確認して少しわかってきました。
まず日本人のトッププレイヤーには矢をピューン!と飛ばす人が多いのですが彼らの矢はやまなりに飛びます。
彼らはピューンと飛ばす必要がないのです。
シュート力はもちろんなんですが、彼らの凄さはグルーピング力。
どんな状況でも必ず同じフォーム、力、タイミングで矢を放ちます。
何回投げてもそれが狂わないのは、最小限の力しか使わないからだと感じました。
筋肉を極力つかわず、ただ腕を的に向かって倒すだけなんです。

しかし、普通に考えたらそんな投げ方じゃ矢に力なんて乗らないって思いますよね。
そこで気づいたのが彼らのダーツの放物線です。
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手書きで書いてみました。
図の上が世界の放物線、下が国内のトッププレイヤーによくみられる美しい放物線。
日本では矢が手から離れてから、暴れることなくそのまま的に向かって一直線!みたいな飛びが「綺麗な飛び」「飛びがいい」と評されます。
しかし世界トップ選手たちの放物線は違いました。
手から離れると矢先が上に向きます、そしてボード付近から今度は矢が的に向かって落ちていくんです。
決して失速して「垂れる」んじゃなくて、加速して「落ちて」いくんです。
これがファーストインプレッションで感じた「矢速が遅い」「やまなり」なのに力が乗ってる彼らのダーツ秘密です。
図の下にあるような放物線を描くには、やはり矢速と非常にシビアなタイミングが必要かと思います。
だから国内のトッププレイヤー(主にソフトダーツ)には矢速が早くて、綺麗な放物線を描いてターゲットを捉える選手が多いんだと思います。

そしてこれはスティールで非常に重要であるボードの刺さり方にも関係しています。
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PDCやBDOでプレイしているトッププレイヤーの多くが写真Aのような刺さり方です。
日本のプレイヤーは写真Bのように刺したがります、案の定 ソフトダーツのトッププレイヤーがハードを投げるとこのように刺さることが多いです。
写真Cの刺さり方はご存知フィル・テイラーのものです。
手から離れて矢先が上を向いてダーツがそのまま滑降してボードに刺さります。
フィルは意図的にこれをやってます、セッティングや投げ方などが関係してます。
フィルのテクニックでもっともミステリアスな部分です。
先日発売されたDVDでもこの技術に関しての説明はなかっですね、質問されてもうまくかわしてました w

さて何故 世界トップのプレイヤーたちは写真Aのような刺し方をするのか。
それはその刺し方をした方がいろいろなテクニックを使えるからです。
スタックという技術です。
すでに刺さっているダーツを使って、次に投げるダーツをターゲットに導く技術。
簡単に言うと ダーツ同士を当てたり、くっつけたりすることです。
その技術が彼らはズバぬけてます。
PDCはシュート力だけで勝てる世界じゃないんですね。

写真Bのような刺し方(スタック)だと、それらの技術を活用するのが難しいんですね。
でも日本ではソフトダーツが主流です、ソフトではスタックテクニックはほとんど使いません。
ソフトダーツでは矢の刺さり方が常に平行ですからね。
なのでシュート力がモノをいうダーツになるわけです。
だから飛びも刺さり方もスティールダーツが主流の国の人たちとはちょっと違ってくるのだと思います。

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今回すぐそばで見た3人以外の選手はどうなのかと思ってPDC JAPAN DARTS MASTERSの会場で確かめてみました。
ガーウェンやバンティングは直線的に飛ばしていると思っていたんですが、実際に生でみると矢速はやはりそこまで早くなく、放物線は他のプレイヤー同様に投げた直後に矢先が上を向いていました。
ピーター・ライトのダーツは来日した選手の中でもとくに綺麗に飛んでいましたが、スーパースローで録画してみるとやはりピーターの放物線も例外ではありませんでした。

国内のプレイヤーでも彼らと同じように飛ばす人ももちろんいます。
あの人とか、あの人とか、、、でも結構スティールやってる人たちがほとんどですね。

偉そうに自分なりの分析を書きましたが、もっと上手な人たちがみたらまた違う見解になるかもしれません。
彼らの映像をみてもらって、この分析がみなさんの上達のヒントになれば嬉しいです。

最後にイベントで撮影したギャリー、ウェイド、バーニーのスローをアップしておきます。
やはり生でみるものとは全然違うのですが、スーパースローは参考になるのではないかと。



この場を借りてこのようなイベントを開催してくれたTiTO関係者様には心から「ありがとうございます!」と感謝の意を。
そしてギャリー、ウェイド、バーニーの3名にもスペシャルサンクスを。
世界のトップを肌で感じられた経験は本当に素晴らしいものになりました。

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また日本に来てね!

【おまけ 選手別スロー動画】

Gary Anderson


James Wade


Raymond Van Barnevelt

PDCプレイヤー集

ではでは。