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先日、肩抜きとはなんぞや とういう動画を紹介させていただきました。
あまりにザッと説明しただけでした、ちょっと反省。
正直あの動画がすべてではありません、あくまでこういうことですという輪郭だけをお見せしました。
あれをみて、まんまそれをやろうとするとせっかくのスローが台無しになったり肩や肘を壊しかねません。
ごめんなさい。

なのでちょっとアドバイスをしたいと思います。
まず、肩抜きというのは振りストロークが基本です。
ソフトダーツによくある送り出すような投げ方がベースではありません。
もちろんフィルみたいにできる人はいるでしょうけど。
エイドリアン・ルイスのようなタテに振るような投げ方での技術です。
縦ラインを大事にして、横ブレしないようにするためのテクニックのひとつです。
そこをまず忘れないでください。
送り出しストロークをしている人が無理に肩抜きをしようとすると
肘を無理に跳ね上げてしまい、肘の負担が非常に大きくなります。

肩抜きという名前ですが、、肩なんて動かなくていいんです

肩で抜くというのは最終的にすべてが出来るようになった時に現れる結果です。
縦がずれないように、力を簡単に伝えられて、再現性を高めるために、リリースを自分に近くする、、
これらを突き詰めていくと肩で抜くということが必要になりますが、
いきなりそれをやろうとしてもほとんどの方ができないと思います。

なので肩抜きという投げ方は一度白紙にしましょう(勝手ですみません)

肘引き HIJIBIKI

肩抜きの前にまず「肘引き」です。
これからいきましょう。

言っちゃうとですね、これだけで実はフォームやストロークが全然変わります。
今のフォームのままでいいんです。
肩がどうのとか、いりません。
大事なのは立てた腕が肘を引くことで前に倒れるということです。



立っている腕の肘を自分のほうにちょっと引く、ほんのちょっとでいいです。
肘を引くと自然と腕が前に倒れる。
腕を前に倒そうとか、手首を前に出そうとするのとは全然感覚が違います。
映像だと分からないかもしれませんがほんのちょっと肘を引くことですべてが始動しています。
この程度でもちゃんと腕は前に倒れます。
これやってみると、まったく力まずにできるのがわかると思います。
グリップ、手首、肩、肘、、どこにも力を入れずに出来るんです。
重要なのは肘を引くという動作をきっかけにすることです。
決して腕や手を先に動かしてはいけません、動かそうとする必要もありません。
その瞬間どこかに力が入ってしまいます。
投げるぞ!振るぞ!なんて思わなくて大丈夫です、肘をちょっと引けば勝手に投げる動作になります。

どうしてもできないという人は、手首の位置をそのままに肘をカラダごと後ろに引いてみてください。
カラダごとです、これなら出来るんじゃないでしょうか。



ちょっとおおげさですが、こうやって前に出すんじゃなくて後ろに引き下げて腕から上を前に動かす(振る)ということを感じてください。
自然と腕が前に倒れる感覚を味わってください。

その感覚が掴めて来たら肘を引くスピードを軽くあげます。
そうしたらもうダーツがボードに届くスローの完成です。
力はいりません。

しかも肘を引くって動作は不思議と同じ力、同じスピードになりがちなんです。
加減をしなくても同じスピードになっちゃいます。
なのでスローの再現性が不思議と高まります。

何も新しい投げ方をする必要はありません。
今までの投げ方でいいです。
ただ投げ始めのきっかけを肘を引くという意識に変えるだけです。
実際には肘を引けていなくても問題ないです。
意識だけで全然違うんです。
いつも通りに構えて、肘を引くという意識を持ちながらスローしてみてください。

ちょっとでも楽な感じがしたり、矢が簡単に飛ぶイメージだったり、
スロー全体に柔らかさが出てくると思います。

なんどもいいますが、肩を動かそうとか、あえて肘を引こうとしなくて大丈夫。
最初は意識するだけでいいです。

自然と手が前に倒れる感覚で投げられるようになったら、
肘を引くということを少しずつ自分のフォームに取り入れる研究をしていきましょう。

素振りだと出来るのにダーツを持つと上手くできないという方。
それはボードまでの距離を感じてしまっている場合がほとんどです。
肩抜きや肘引きは距離感を感じたら負けです。
距離を感じると手首や腕が先に動きはじめてしまいリリースが遠くなります。
ダーツを持っても「きっかけは肘を引くこと」を忘れず、
素振り感覚でスローができるように何度も訓練してください。

ダーツを投げようとしたり、放物線を意識した瞬間、肘は引けなくなり、
手を動かすことをきっかけに動作が始まってしまいます。

最初は棒立ちに近いスタンスでいいです。
とにかく素振り感覚です。
肘抜きでダーツが飛ばせるようになると、カラダも突っ込まなくなります。
ボードまでの距離が関係なくなるからです。
カラダが突っ込んだり、手首や肩が力んだら、それは距離を感じてしまっています。

以上、まずは肘引きです!
肘を動かなさくてもいいですからね。
今までのフォームのまんまで大丈夫ですよ。
あくまで意識をするだけでいいです。

これらがすべてが出来るようになり、縦ラインをもっと大事に、
無駄なくシンプルに、よりコンパクト!を考えるようになったら
たぶん自然と肩抜きもできるようになってくると思います。



ネット上でみなさんが実験した報告を見ていると「自分はちゃんと出来ているかわからない」という方が多いようです。
この肘引きが出来てくると、あれなんか違うぞっ(ワクワク)ていう感覚があると思います。
それは投げたダーツの結果だったり(とてもグルーピングするとか)、力まなくなったとか、
カラダが動かなくなった、楽に飛ばせるようになった、フォームがしなやかになった、、など。
自分で体感できているようなら出来てます。
肘引きはそれぐらい効果がある、スローという動きをするための「きっかけ」だと思います。

とにかく素振り感覚で肘引きで投げる感覚を磨いてみましょう。
今までのフォームでいいです、何か新しい投げ方をさせようというわけじゃないです。
動き始めるためのきっかけを変えるだけです。

以上、肩抜きという名前のイメージから無理矢理フォームをいじっている人が多いようでしたので、
肘引きというもう一つ手前の動作にフォーカスしてみました。
またフォローが必要だと感じたら書きます。

それではみんな実験開始!!!

ではでは。