ドリー・ファンク・ラブ

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自称日本一のスティールダーツマニアによるスティールダーツが180パーセント面白くなるブログ

スティールテクニック考察

もうひとつのスタック

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スティールダーツテクニックのひとつ「スタック」
日本ではシュート力がある人は多いですが、このスタックに関する技術に長けている人はまだ少ないと思います。
まだ必要ないレベルなのかもしれませんし、スタック技術がなくても日本人はシュート力だけでもなんとかなるからかもしれません。

いずれにせよスティールダーツやるなら知っていて損はないと思いますので、
嘘か本当かは置いといて雑学のひとつだと思って読んでみてください。
ドリーの勝手な推測だと思っていただいて結構です。


今回はあまり知られていないであろう「もうひとつのスタック」に関して書きたいと思います。
これはPDCなどの世界トッププレイヤーがストレートバレルを多く使用している理由につながるかもしれない話になります。
もしかしたらですけど。

スタックというと刺さっているダーツを壁にして、それに当ててターゲットに運び入れるいわゆる当てるスタックが一般的だと思います。
実はスタックにはもうひとつ上記とは別の方法でターゲットに運び入れる方法があります。
方法というか現象という言い方が適切かもしれません。

実はスティールダーツの場合、ポイントがバレルに当たると「くっつく」という現象が起こります。
ポイントがバレルに当たってそこからバレルにまとわりつくようにくっつきながらボードに刺さります。
当てるスタックではなく、くっつけるスタックです。
これバレルに溝があるほど有効のようです。
ポイントがバレルの溝にあたり引っかかりながらバレル側面を滑るようにスタックするのです。

このスタックが上手なのがエイドリアン・ルイスとギャリー・アンダーソンです。
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ふたりの180の写真です。
ポイントが集中してグルーピングしているという特徴がみてとれます。
これ「くっつきスタック」を使った結果なんです。

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たまにこんな風に刺さることありますよね。
バレルをまたぐようにして刺さること。
これも「くっつきスタック」です。
このまたがるスタックを使ってダブルに入れるのも世界のトッププレイヤーは結構やります。
とくに右利き選手が10のダブル狙うときにやったりしてます。

もうおわかりかと思いますが、バレルがストレート形状、
しかも溝がぎっしり入ってるほどこの「くっつきスタック」で同じ場所に刺さりやすくなります。
トルピード形状のバレルだと膨らみの部分でポイントが離れてしまうのでこのようなグルーピングになりにくいです。
ストレートバレルでこの「くっつきスタック」と「当てるスタック」の2つを使いこなすことでよりターゲットへのシュート力をアップできるという具合です。

ルイスとギャリーのダーツをみているとこのスタック技術を見事につかってダーツをしているのがわかると思いますので、機会があったらこのくっつきスタックというものを念頭におきながら試合を観戦してみてください。
そういえばガーウェンもくっつきスタック上手です w

やはりこの技術を使いこなすにはストレートバレルで全部にカットが入っている方がよいのではないかと推測できます。
そんな理由からストレートバレルを使うプレイヤーが多いのかなって自分は考えました。
飛びがいいとか、グリップしやすいとかそういう理由じゃなくて、このくっつきスタックを多用するためなんじゃないかと。
もちろんこればっかりじゃないと思ってます!
他の理由で使うプレイヤーもたくさんいると思います。
ただ彼らのテクニックとスタックを見ているとこの理由が大きいんじゃないかと。

ルイスのスタック技術がよくわかる動画を貼っておきます。
これはPDCジャパンダーツマスターズ 初戦のオープニングレグです。
くっつきスタック、当てスタックを使っているのがわかるかと思います。


どうでしょう、わかりますか??
彼らのこの技術を知ったうえでPDCの試合を見ると今まで以上に世界トップクラスの凄さがわかります。
正直イヤになります、技術がすごくて w
シュート力、グルーピング力、そしてスタック力、、、ハンパないです。

あとスタックがわかってくるとスイッチングが大事になってきます。
スイッチングも練習というか慣れが必要です。
PDC選手などのスタック&スイッチングを合わせてみることで
どういう時にスイッチするのかを学ぶのもいいかもしれません。
スイッチングもルイスをみるとわかりやすいです。

最後に。
何回かに分けてスタックというものを自分なりに考察して紹介させていただきました。
これを習得するとか、しないとかは別として、
合っている、間違っているというのは別として、、
知っているのと知らないのでは大違いだと思います。
今回のこのスタックネタがみなさんの技術向上につながれば嬉しいです。

ではでは。




スタック考察

先日、PDCプレイヤーの放物線のことを書きました。
それ以降「スタックって何ですか?」とか「どうやったらスタックうまくなりますか?」とよく聞かれます。
自分の技術はたいしたもんじゃありませんし、スローも綺麗ではありません。
そんな自分がいうのはおこがましいのかもしれませんが、
世界のトッププレイヤー達を参考にして自分なりの考察を懲りもせずまた書いてみようと思います。
あくまでひとつの考え方で、これが正解とか、絶対これに違いないってことではないので
そこだけはご了承いただきたいと思います。

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まず、スタックっていうと聞きなれないので難しい感じがしますね。
簡単にいうとグルーピングです。
世界のトッププレイヤー達は同じところに矢を何度も運ぶことができます。
これは狙って同じところに入れている(シュート力)というよりは、
「同じ放物線で」「同じ力で」「同じタイミングで」「同じリリースで」「同じフォームで」何度でも投げられるということです。
スローイングの再現能力が極めて高いのです。
どんな状況でも、どのターゲットでも彼らのスローやルーティーンは正確です。
狙ってるというよりは、勝手にそこにいくスローイング技術を身につけているのです。
目で狙うっていうより、体で狙うっていうんですかね。
これができることによりグルーピング力というものが発揮されます。

シュート力がある上にさらにこの「グルーピング力」です。
そしてこのグルーピング力を使って2本目以降の矢をターゲットに導く技術が「スタック」と呼ばれる技術です。
じゃあ1本目はシュート力で入れるのかというと自分は違うように思います。
1本目も、2本目も、3本目もみんな同じです、スローは変わりません。
狙い方が変わるだけです、すでに刺さっている矢を使ってさらにターゲットに入る確率を上げるということです。

まず、このスタック(簡単にいうと当てるとか重ねるという事象)をマスターするには当然グルーピング力が必要になります。
バレル同士を当てることもあれば、ポイントをフライトやバレルに当てることもあります。
壁を作って流し込むイメージですかね。
フィル・テイラーに限っては当てるというより乗せるスタックです。
まぁいずれにせよ難しいですね。

なので今回はもう少し簡単に考えて自分の刺さり方を知ってそれを活かす方法をちょっと書いてみます。

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自分の矢はこの写真のように左向きにささることが多いです。
なのでこのように刺さった場合はこれ以上T20を狙いません。
空いているスペースを狙うようなシュート力を使うことはしません。
絶対に矢が気になってこれを避けるようなタイミングや投げ方になるし飛びも変わってしまうんです。
なのでT20のT5寄りに刺さると自分は迷わずT19にスイッチングします。
スイッチングって大切です、みなさんあまりやらないように思います。
自分の刺さり方を知るとスイッチングの必要性もぐっと上がります。

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今度はT1寄りに刺さった場合。
この場合はこのまま投げればT20に入る確率が高いというのはお分かりいただけると思います。
あくまで自分の場合ですけど。

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このT20の下に矢が刺さった場合、自分はT19かT18にスイッチします。
無理してT20に投げても、刺さっている矢に当たってT20に入れるのは困難だからです。
それを避けようとして無理にT20に投げるとタイミングがずれたり、力んでしまい1か5に入るのが目に見えてます。

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これはT20のちょい上に刺ささっています。
上級者の方は1本目をT20に入れにいきつつ、このT20ちょい上を狙います。
ここに刺さったら残りのダーツはこのダーツに当たってT20に入いる確率が格段に高くなるからです。
100とか140をたくさん出す人はこの位置に刺さったダーツを壁にしてT20に集めるのが上手です。
いわゆる「スタック」ってやつですね。

これはチェックアウト(あがり)でダブルに入れる時にも使えます。
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1本目を入れたいダブルのちょい上に打ちます。
これを「マーカー」と呼びます。
2本目はダブルに狙うというよりマーカーを打ったのと同じように投げれば、マーカーに当たってダブルに入るという具合です。
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もちろん世界のトッププレイヤーたちはこれの成功率が高くなりやすい飛びや矢角を知っているから、あの放物線なんだと思います。
ギャリー・アンダーソンの24残りってかなりの確率でこのあがり方するんで機会があったらこのことを考えながら見てみてください。

なんかスタックの解説になってないかもしれませんが、
自分の投げるダーツの刺さり方や飛びをしって、それを活かすように心がけてみる。
まずはこれが大切だと思います。

自分が日頃心がけている今回紹介したスタック活用法なら誰でもできることだと思いますので
ぜひトライしてみてほしいです。
決してこれやらなきゃうまくなれないよって訳ではありません、人ぞれぞれですから。

あとスイッチング。
自分の刺さり方の癖がわかってくるとスイッチングの重要性もわかってくると思います。
PDCの映像をみることがあったら、一度スイッチング重視で観戦してみてください。
彼らがT20からT19にスイッチングするときになんでスイッチしたのかを観察すると
彼らのスタッキング技術というものが今まで以上に見えてくると思います。
あとマーカーにも注目です。


長く書きましたが、何かしらのヒントになれば幸いです。
あくまでスタックというものの一部を自分なりに考察したまでです。

それと、これってソフトダーツではそんなに必要ない技術だと思います。
スタック使うぐらいだったらシュート力磨いてぶっこむ方が大事じゃないかと。
使えて損はないとはおもいますけどね、一応スティールで使う技術です。

次回は世界のトップたちはなぜストレートバレルなのか、
その謎に迫りたいと思います。
もちろんこのスタックというものが関係していますので
次回もお楽しみに。

ではまた。

世界トップの放物線

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PDC JAPAN DARTS MASTERSで来日した8人のダーツトッププレイヤー。
その中のユニコーン社契約プレイヤー3名によるダーツイベントが6月25日にTiTO秋葉原で行われました。
光栄なことにコーラーという役割を仰せつかりました。
ダーツボードの脇に立ってプレイヤーが投げたダーツの点数を計算してコールする人がコーラーです。
おかげで誰よりも彼らのダーツを近くで見ることができました。

前回は彼らのプロフェッショナルとしての意識をご紹介しました。
今回は彼らのダーツを間近でみた感想というか自分なりの分析を書いてみようと思います。
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まず彼らのダーツを最初に見た瞬間、自然と鳥肌が立ちました。
なんでしょう、彼らの凄さ(ダーツとかでなく世界のトップで戦っている人が出すオーラですかね)を目で見て脳で感じたのではなく、肌で感じて本能が震えたという表現があっていると思います。

そして技術的なファーストインプレッション。
・スローが柔らかい
・矢速が意外と遅い
・矢の飛びが結構やまなり
・自然体で立ってる
・矢速が遅いのに矢に力が乗ってる

まぁ、いろいろ考えてみたり、映像を確認して少しわかってきました。
まず日本人のトッププレイヤーには矢をピューン!と飛ばす人が多いのですが彼らの矢はやまなりに飛びます。
彼らはピューンと飛ばす必要がないのです。
シュート力はもちろんなんですが、彼らの凄さはグルーピング力。
どんな状況でも必ず同じフォーム、力、タイミングで矢を放ちます。
何回投げてもそれが狂わないのは、最小限の力しか使わないからだと感じました。
筋肉を極力つかわず、ただ腕を的に向かって倒すだけなんです。

しかし、普通に考えたらそんな投げ方じゃ矢に力なんて乗らないって思いますよね。
そこで気づいたのが彼らのダーツの放物線です。
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手書きで書いてみました。
図の上が世界の放物線、下が国内のトッププレイヤーによくみられる美しい放物線。
日本では矢が手から離れてから、暴れることなくそのまま的に向かって一直線!みたいな飛びが「綺麗な飛び」「飛びがいい」と評されます。
しかし世界トップ選手たちの放物線は違いました。
手から離れると矢先が上に向きます、そしてボード付近から今度は矢が的に向かって落ちていくんです。
決して失速して「垂れる」んじゃなくて、加速して「落ちて」いくんです。
これがファーストインプレッションで感じた「矢速が遅い」「やまなり」なのに力が乗ってる彼らのダーツ秘密です。
図の下にあるような放物線を描くには、やはり矢速と非常にシビアなタイミングが必要かと思います。
だから国内のトッププレイヤー(主にソフトダーツ)には矢速が早くて、綺麗な放物線を描いてターゲットを捉える選手が多いんだと思います。

そしてこれはスティールで非常に重要であるボードの刺さり方にも関係しています。
IMG_1470_Fotor
PDCやBDOでプレイしているトッププレイヤーの多くが写真Aのような刺さり方です。
日本のプレイヤーは写真Bのように刺したがります、案の定 ソフトダーツのトッププレイヤーがハードを投げるとこのように刺さることが多いです。
写真Cの刺さり方はご存知フィル・テイラーのものです。
手から離れて矢先が上を向いてダーツがそのまま滑降してボードに刺さります。
フィルは意図的にこれをやってます、セッティングや投げ方などが関係してます。
フィルのテクニックでもっともミステリアスな部分です。
先日発売されたDVDでもこの技術に関しての説明はなかっですね、質問されてもうまくかわしてました w

さて何故 世界トップのプレイヤーたちは写真Aのような刺し方をするのか。
それはその刺し方をした方がいろいろなテクニックを使えるからです。
スタックという技術です。
すでに刺さっているダーツを使って、次に投げるダーツをターゲットに導く技術。
簡単に言うと ダーツ同士を当てたり、くっつけたりすることです。
その技術が彼らはズバぬけてます。
PDCはシュート力だけで勝てる世界じゃないんですね。

写真Bのような刺し方(スタック)だと、それらの技術を活用するのが難しいんですね。
でも日本ではソフトダーツが主流です、ソフトではスタックテクニックはほとんど使いません。
ソフトダーツでは矢の刺さり方が常に平行ですからね。
なのでシュート力がモノをいうダーツになるわけです。
だから飛びも刺さり方もスティールダーツが主流の国の人たちとはちょっと違ってくるのだと思います。

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今回すぐそばで見た3人以外の選手はどうなのかと思ってPDC JAPAN DARTS MASTERSの会場で確かめてみました。
ガーウェンやバンティングは直線的に飛ばしていると思っていたんですが、実際に生でみると矢速はやはりそこまで早くなく、放物線は他のプレイヤー同様に投げた直後に矢先が上を向いていました。
ピーター・ライトのダーツは来日した選手の中でもとくに綺麗に飛んでいましたが、スーパースローで録画してみるとやはりピーターの放物線も例外ではありませんでした。

国内のプレイヤーでも彼らと同じように飛ばす人ももちろんいます。
あの人とか、あの人とか、、、でも結構スティールやってる人たちがほとんどですね。

偉そうに自分なりの分析を書きましたが、もっと上手な人たちがみたらまた違う見解になるかもしれません。
彼らの映像をみてもらって、この分析がみなさんの上達のヒントになれば嬉しいです。

最後にイベントで撮影したギャリー、ウェイド、バーニーのスローをアップしておきます。
やはり生でみるものとは全然違うのですが、スーパースローは参考になるのではないかと。



この場を借りてこのようなイベントを開催してくれたTiTO関係者様には心から「ありがとうございます!」と感謝の意を。
そしてギャリー、ウェイド、バーニーの3名にもスペシャルサンクスを。
世界のトップを肌で感じられた経験は本当に素晴らしいものになりました。

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また日本に来てね!

【おまけ 選手別スロー動画】

Gary Anderson


James Wade


Raymond Van Barnevelt

PDCプレイヤー集

ではでは。

  



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